飯倉康郎 著 B5判・34ページ 定価[本体800円+税] ISBN 4-931199-67-4 C3011 \800E 1999. 6. 15 第1版 第1刷 2002. 1. 30 第2刷 |
気になってしかたがない。確かめずにいられない。手を洗わずにいられない。
こういった人たちの治療をスムーズに進めるための道しるべ
目 次
導入編
1. 強迫神経症についての知識 2
2. 強迫神経症の症状 4
3. 強迫神経症の治療 11
4. 治療の経過 14
実践編
1. 治療の進め方 16
2. 治療に入る前の心構え 17
3. 治療中に陥りやすい考え 21
4. ターゲットに挑戦 24
5. 付録 29
導入編
導入編は、患者さんやその御家族が、強迫神経症という疾患とその治療について理解を深め、治療しやすくするために作成したものです。
<主婦のAさん>
便や尿の汚れが気になるためにトイレの後1時間以上も手を洗わないと気がすみません。
<サラリーマンのBさん>
家のドアの鍵を閉めたかどうか気になるために何度もノブを回して確かめるのですが、安心できず結局外に出れなくなりました。
<タクシー運転手のCさん>
運転をしているときに常に誰かをひいたのではないかと気になって何回も道路を確かめないと気が済すなくなり運転できなくなりました。
<高校生のD君>
きちんと一行も漏らさずに本を読んでいるかどうか気になり、先に読み進めることができなくなり、そのことが苦痛で全く勉強できなくなってしまいました。
これらは強迫神経症のよくみられる例です。
「自分だけがこのような変な病気になってしまった」と多くの患者さんは思っているようです。でも心配いりません。強迫神経症は治る疾患です。そのためには、まず強迫神経症について知ることが必要です。
実践編
実践編は、これから強迫性障害の行動療法を始め人や治療途中にある人のたものものです。
主に、曝露反応妨害法を行なう際に必要な実践的な知識を中心に記述しています。
付録には「症状のしくみシート」「不安階層表シート」「治療ターゲット記録シート」「宿題記録シート」の4つがついています。
著者紹介
飯倉康郎 いいくら やすろう
1963年 生まれ
1988年 九州大学医学部卒業
1994年 〜96年、米国ペンシルバニア医科大学留学
現在 国立肥前療養所医師