メイザーの 学習と行動 日本語版第2版

 

ジェームズ・E・メイザー 著

磯 博行/坂上貴之/川合伸幸 訳

B5判・432ページ 定価[本体4000円+税]

ISBN 4-931199-68-2 C3011 \4000E

1999. 9. 10 第1刷

【目次 & 序文】


目 次  


日本語版によせて

序 文

第1章 はじめに 1

  学習と行動の心理学 1

  学習の普遍的原理の探究 2

  科学的理論の性質 3

  学習への行動的・認知的アプローチ 11

  自由意志、決定論とカオス理論 16

第2章 単純観念、単純連合、単細胞 19

  観念の連合についての初期の理論 19

  記憶についてのEbbinghausの実験 23

  連合蜍`に関連した生理学的迷と理論 26

第3章 生得的行動パターンと馴化 37

  目標指向システムの特性 37

  反射 38

  向性と定位 40

  行動の系列 41

  馴化 45

第4章 古典的条件づけの基本原理 57

  Pavlovの発見とその衝撃 57

  条件づけの基本的な現象 65

  CSとUSの時間的関係性 72

  その他の条件づけ手続き 75

  タ験室外での古典的条件づけ 76

第5章 古典的条件づけの理論と研究 87

  連合学習の理論 87

  連合の類型 100

  古典的条件づけにおける生物学的制約 104

  条件反応の型 110

  古典的条件づけについての生理学的研究 114

第6章 オペラント条件づけの基本原理 121

  効果の法則 121

  反応形成、もしくは逐次接近の手続き 129

  B. F. Skinnerの研究 133

  オペラント条件づけにおける生物学的制約 138

第7章 強化スケジュール:実験的分析と応用 147

  時々刻々の行動の記録:累積記録器 147

  4つの単純なスケジュール 147

  強化スケジュールでの遂行に影響を与える要因 155

  強化スケジュールの実験的分析 158

  オペラント条件づけの応用 162

第8章 回避と罰 171

  回避 172

  学習性無力感 182

  罰 184

  行動療法における行動の逓減 189

第9章 オペラント条件づけの理論と研究 199

  反応の役割 199

  強化子の役割 200

  バイオフィードバック 207

  何が強化子になるかをどのようにして予測できるのか? 209

  行動経済学 216

第10章 刺激性制御と概念形成 223

  般化勾配 223

  刺激性制御は絶対的か関係的か? 228

  行動対比 233

  “無誤”弁別学習 235

  弁別訓練後の学習転移 238

  概念形成 240

  行動修正における刺激性制御 246

第11章 比較認知 251

  記憶 251

  時間・数・系列パターン 264

  言語と推理 271

第12章 観察による学習 281

  模倣の理論 281

  模倣の生じやすさに影響を与える諸要因 288

  観察学習とオペラント条件づけの相互作用 289

  テレビの影響 290

  観察を通して何が学習されるのか? 292

  行動療法における模倣 295

  結論:観察による学習の洗練された技能 299

第13章 運動技能の学習 303

  運動技能の多様性 303

  運動学習と行動遂行に影響する変数 304

  運動技能学習の理論 312

  運動系列の学習 319

第14章 選択行動 327

  マッチングの法則 327

  選択行動の理論 336

  自己制御での選択 345

  その他の選択場面 352



序 文

本書の目的は、人や動物がいかに学習するか、そして、それらの行動がこの学習の結果

いかに変化するかを扱う心理学の分野を読者に紹介することである。これは実に大きな

テーマである。なぜなら、我々の行動のほとんどすべてが何らかの先行経験により影響

されるからである。学習そのものと学習された行動の例は大変多いので、この領域のほ

とんどの心理学者の目標は、多くの異なる種と多くの異なる学習場面に適用できる普遍

原理を発見することであった。私がこの分野にかかわり、長い間強く認識させられ、か

つ鼓舞させられ続けてきたのは、学習と行動についてそのような普遍原理による叙述が

実際に可能であるという事であった。この本は、この1世紀の間に心理学のこの分野で

生み出された最も重要な原理、理論、議論、そして当然のことながら実験について言及

している。 この教科書は、学習、条件づけ、行動の実験的分析の初等または中等コー

スにふさわしいように計画されている。心理学についての先行知識は特に期待しないが、

心理学の入門コースをすでに終えた学生のほうが若干読みやすいかもしれない。この

分野の多くの概念と理論はかなり抽象的である。それらをもっと具体的にするために(そ

して、さらに関連づけるために)、私は多数の現実場面の実際例とたとえを用いた。それ

に加えて理論と原理がどのように行動修正の応用領域で使われてきたかについての例

を多くの章で含むようにした。


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